後悔しないように生きる
私はもともと結婚願望がまったくありませんでした。本当に33歳になるまで考えもしませんでした。一生ひとりで気楽に生きていくつもりでおりました。
ところが、親友の結婚をきっかけに、独り身であることを改めて実感し、ある日突然気づいたのです。これから年齢を重ねていくと、気楽で楽しいばかりでもないということに。
たぶん20代から気づく人が大多数なのでしょうけど私は本当にマイペースだったのですよ。
で、火が付いたように婚活を始めたのですが、色々な人と出会う中で、改めて決意を強くした場面がたくさんありました。
活動始めは、お見合いパーティなど男女の出会いに限らず、友達が主催しているスポーツサークルや異業種交流会などにも参加していたのですが、その中で出会った50過ぎの、高学歴で知的で教養がありそうな女性がいたんです。独身のようでした。
仕事は研究職で、とてもやりがいがあるとのこと。
音楽が好きで、たまに演奏会をしているとのこと。
資産家の娘さんのようでした。
とても充実していらっしゃるようでしたが、持病のせいで諦めたことがあるそうです。内容ははっきり聞きませんでしたので、それが何かはわかりません。
ただ、彼女は、少しでも可能性のあることなら諦めずに頑張るべきだと語っていました。それは周囲の人との議論で語っていたことで、直接私に語られた言葉ではなかったのですが、望むことのほとんどすべてを手に入れてきた人の、唯一叶わなかった望みへの猛烈な遺憾の思いに聞こえたのです。諦める前にやりきったのだろうかと後悔していたのかもしれません。この言葉が、その時の私には強烈に響きました。その時はまだぼんやりしてた願望が一気に燃え上がった感じでした。婚活中に心が折れそうな時はいつも彼女の優しい顔とこの言葉を思い出し、励みにしました。
私が一方的に励みにしていただけですので、彼女の方はこんなこと知りもしません。それほど親しい間柄でもないのであれ以来会っていないのですが、そのうちお礼を言わないとなと思っています。
たかが婚活、されど婚活。
「あの時やっとけばよかった」と思うことほど悔しいことはありません。月並みだけれど人生は一度きり。
後悔しない人生を送りたいと、いつも思っています。
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