婚活でのご縁はタッチの差の場合あり
学生の頃から付き合っていたり、会社の同僚から恋人になった、友人から恋人に関係が発展した場合などは日常がそのまま特別に移行していく例であって、特段ドラマチックじゃなく、自然な流れで結婚まで進んだと言えるでしょう。そういう方の場合は、それぞれの過程に意味あいがあって出会って付き合って結婚しているということになります。
ところが婚活で相手を見つける場合に限ると、そもそも結婚相手を探している人どうしが特定期間内に意図的な出会いを繰り返すわけで、上に挙げたような一般的な世間での出会いとは異なる種類のすれ違いが生じたりします。
たとえば、Aさんという女性が、BさんとCさんという男性とお見合いをする予定があったとします。BさんとCさんはタイプは違うけれど、お二人とも魅力があり、Aさんはどちらもお会いするのを楽しみにしていたとします。
伝統あるお見合い制度では、同じタイミングで複数の人と顔合わせなんて以ての外という考え方が通例かと思いますが、私のところを始めとする最近の結婚相談所は、できるだけたくさんの方とお会いすることを奨励している方がふつうです。
ですので、今週はBさんとお会いして来週はCさんとお会いする、ということもふつうにあり得るわけです。
さて、Aさんは今日はBさんとお会いするはずだったのに、体調がすぐれず、再来週に延期となったとします。次の週にはすっかり良くなったので、予定通りCさんとお会いしたところ、AさんはすっかりCさんを気に入ってしまいました。翌週には延期したBさんとのお見合いが予定されています。
Aさんは、Bさんにはとても申し訳ないと思いつつも、Cさんを好きになってしまったため、お会いするのをキャンセルしました。結果、AさんとCさんはめでたく結ばれました…。
上記のようなストーリーが成り立つのが婚活界(おかしな言い方ですが)です。男性も女性も時間内で精一杯のプレゼンをし、今後の進退を決めるのです。1回スキップされてしまったお見合いは、その前に入ってきたお見合いよりも不利になるケースが多々あります。もしかしたら、Aさんが体調を崩さなければ、Bさんを好きになっていて、キャンセルされたのはCさんだったかもしれないのです。
まさに、勢いとタイミング。このあたりの世知辛さが婚活における一番シビアなところじゃないかと思うのです。
学校や会社、サークルなどは、何度も顔を合わせて少しずつ仲良くなっていきますから、1回カゼをひいて不利になる、のようなことは起こりません。相手と付き合うまでに、その人じゃないとダメと感じるような、確固たるドラマやストーリーが展開されるのがふつうですから、タイミング自体がそこまで致命的になることはないと思われます。
そう考えると、婚活での出会いで成婚に至るというのは、本当に不思議な巡りあわせと言えると思います。一般的な婚活期間というのは1~2年と言われていますので、その限られた期間の中で、結婚したいと思い活動し、幾多の相手とのお見合いを繰り返した結果のカップリングなのです。
自然な出会いから生まれるカップルよりも出会いのもつ意味がとても大きいと感じませんか?月並みですが、奇跡の出会いですよね。
婚活で出会った方と結婚したお二人、本当におめでとうございます。
少し時間が経ったら、お二人の出会いについて、いっしょに振り返ってみるのも面白いですね。
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